冷酷に愛を語る人
一瞬、忘れちゃったの、貴方を
環境が悪かったんだ、吐き捨てた彼はまた酒に溺れて
幸せな家庭に見せるための舞台装置
すまないね、自分を表現するのが苦手で
弱者でいるのが私の役目
君の瞳がすっと温度を失うのを見て、震えた
誰にも見せてはいけない記憶
命を懸けて演じたのに、 （こんなに容易く暴かれるなんて）
さあ精神の解体ショーのはじまり、はじま、り、
知っていた、私の小指に絡まる糸は、誰にも繋がっていないこと
この群青に涙を注いで
息をしていた、暗闇の底にうずくまって、息だけはしていた
綺麗に切れたこの指先を、貴方に見せたくて
眠る奴隷の腹を蹴る
君といっぱい笑うため、これから痛めつけられてきます
見ないで、もっと、冷たくして、
ぬくもり、と呼ばれるものに憧れた
最後の一人にはなりたくないから
二度と歌わなかった鳥たち
