絵を描く初心者だった頃の自分へ【この3つ買えば上達する!】

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絵を描き始めたばかりの過去の自分へ、もしタイムマシンがあれば伝えたいこと。

過去の自分へ。君は描き始めた頃よりは絵が描けるようになったよ。
過去の絵現在の絵を比べるとこんな感じだ。

↓↓↓


同一人物が描いたとは思えないね。ていうか昔の絵は恥ずかしいね。
今は絵を描くのが前よりもっと楽しいし、ようやくコツが掴めてきた。
でもとにかく遠回りをしすぎたと思う。
お願いだから、以下の3つをなるべく早く買ってくれ。

脳の右側で描け
CLIP STUDIO PAINT EX
液晶ペンタブレット Wacom Cintiq Pro 24

そうすれば上達への道をもっと上手く登れるはずだ。
ゲームとかマンガとかほしいものいっぱいあるだろうけど少し我慢しなさい。
がんばってお金を貯めて買うこと。
絶対に絵を描くのがもっと楽しくなるから。今より遠くに行けるから。
これからその理由を説明する。買わないと後悔する。
読まなくてもいいからとにかく早く買って上達してくれ。人生は短い。

脳の右側で描け

『脳の右側で描け』 ベティー・エドワーズ

脳の右側で描けはマジで最速で買ってほしい。
色々と絵の描き方の書籍を買いあさった時期があったが、結果としてこの本が一番重要だった。
読んで実践すると、根本的に絵に対する頭の使い方が変わる。
「見たものをそのまま描く」っていう感覚が理解できるようになる。

君はデッサンや模写が苦手だっただろう。見た通りに描けないから。
「なんか変になる……お手本と違う……才能無い……」って落ち込んだだろう。
そうじゃない。君はやり方を知らないだけだ。
「絵を描くモード」に頭を切り替える方法を知れば、君にだって描ける。
デッサンや模写を正確に描くのはセンスというより「技術」だ。
物の見方を理解すればちゃんと習得できる技術なんだ。

もちろん、本を読んだだけじゃだめだ。
本に書いてある練習法を実際に時間をかけて試すこと。
休み休みで1年半ほどかかったが、君にはできたぞ。
本の最初の練習で描いた絵と、最後の練習で描いた絵を見比べると、ゾクゾクする
そのくらい上達する

この本に書いてある脳に関する解説の科学的な正確さは保証しない。
というか脳科学はまだまだ未知の部分が多い分野だと思っておいた方がいいと思う。
重要なのは、この本に書いてある考え方と練習法だ。本気で読んで実践するとマジで変わる
途中で投げ出さずに最後までじっくり取り組んでほしい。

そして、この本で得た技術が今後の上達にめちゃくちゃ重要なんだ。
なぜなら「見たものをそのまま描ける」から、アニメもマンガも見れば模写できるようになる
写真を見れば人物のデッサンも描ける。ものすごく楽しい。どんどん描きたくなる。
これによって、世の中のあらゆるものから形や質感を「吸収」して絵が描けるようになる。
吸収した要素を組み合わせることで、自分なりの新しいイメージを構築できる。
才能なんてもっとその先で問われるものなんだ。
スタートラインに立つために、まず脳の右側で描けを読んで実践してほしい。

CLIP STUDIO PAINT EX

CLIP STUDIO PAINT EX

紙に絵を描くのもいいがデジタルならいくらでも描き直せる。
失敗しやすい君は絶対にPCのペイントツール(お絵かきソフト)を使うべきだ。
デジタルなら紙の保管場所に頭を悩ませることもなく、ひたすら大量に描ける。
何より描くのが楽しくなる。デジタルで描くのってものすごくワクワクするんだ。
描いたものをSNSに投稿するのもサクッと簡単にできる。紙をスキャンする必要がないからね。

ペイントツールは定番のCLIP STUDIO PAINT EXを速攻で買うべし。略して「クリスタ」と呼ぶ。
GIMPとか無料のツールも色々試したが、使いづらかったり欲しい機能がついてなかったりした。
ツールが使いづらいと結局描くのが億劫になる。それじゃ本末転倒だ。
まずクリスタを買うのが正解だと思う。
なぜならイラストとマンガに特化して必要な機能をほぼ網羅してるから。
レイヤー、Gペン、鉛筆ブラシ、スポイト、グラデーション……描ききれないくらい機能がある。
さらにその一つ一つが細やかに自分好みに設定をカスタムできる

特にデジタルでマンガを描くツールとしてはクリスタが最高峰だと思う。
コマフォルダ、パース定規、トーン効果、フキダシペン……機能が充実しまくってる。
「自分はイラストしか描かない」と思ってるかもしれないが、君はいずれマンガを書くぞ。必ず。
使ってる漫画家やイラストレ―ターが多いから、使い方の情報もいくらでも見つかる。
日本企業のセルシスのツールだから日本語で情報が得られて分かりやすい。
「こんな描き方もできる!」とメイキングを公開してる方が多いのも嬉しいポイントだ。

そして重要なのが、他の人が作った「素材」を大量に使えること。
ペン、ブラシ、カラーパレット、画像、3Dモデル、オートアクション……
とにかく色んな種類の素材をユーザー同士で自由に配布できる。
有料のもあるけど無料でダウンロードできる素材が圧倒的に多い
とりあえず無料素材のランキングを見て、片っ端からダウンロードして試すべし。
素材を探すだけでむっちゃ楽しい。そして描きたくなる。
自分では思いつかないようなタッチの素材がいっぱいあるから、自然と表現の幅が広がる

これはクリスタで描いた。鉛筆ツールがすごく良い。描いてて楽しい。

水彩みたいに滲んだ表現もできる。これもクリスタで描いた。「滑らか水彩」ブラシが大好きだ。

参考:【おすすめ無料素材】クリスタの水彩ブラシ5つ試してみた【CLIP STUDIO PAINT】

例えば、新しい道具を買うとすぐ使ってみたくなるだろ?
お気に入りのペンとか絵の具とかあると描くのが楽しくなるだろ?
そういう感覚がずっと味わえる。何しろ膨大に素材があるから。そして増え続けてるから。

しかもクリスタはアニメーションも作れる
前後のコマを透かして見られるオニオンスキンとか超便利。
動画として書き出してYouTubeにアップするのも楽しいぞ。
正直これがあれば一生遊べる。早く買いなさい。

同じくらいすごいペイントツールとしてAdobe Photoshopという選択肢もある。
ただし、Adobeのソフトは月額サブスクリプション制。
ソフトを買い取ることはできず、使いたい月数に応じて料金を払い続ける必要がある。
あとPhotoshopはマンガには特化してない。
クリスタは「イラスト・マンガ・アニメに特化して機能を網羅したツール」であるだけでなく、
一度買ったらずっと使える「買い切り型」の選択肢が用意されているのが大きなメリットだ。
自動彩色とかタイムラプス撮影とか新しい機能も定期的に追加されている。

クリスタは主にPROとEXの2種類ある。CLIP STUDIO PAINT PRO の方が安い。
でもPROは一部の機能に制限がある
マンガを快適に描くならEXがいい。複数ページ管理とか重要な機能がEXじゃないと使えない。
あとPROは24コマの短いアニメしか作れない。他にも細かい制限が色々ある。
一応アップグレード優待があって乗り換えることもできるから、PROで始めてもいいけどね。
最初からCLIP STUDIO PAINT EXを買った方が機能を使いこなせて最大限に活用できるぞ。

液晶ペンタブレット

液晶ペンタブレット Wacom Cintiq Pro 24

Wacom(ワコム)の液晶ペンタブレットCintiqシリーズ。大好きな相棒。
私が使ってるCintiqは古い型番だからもう在庫が無かった。
今ならこのCintiq Pro 24が画面サイズ的に近い最適モデルだろう。
(過去の自分に伝えるにはおかしな話だが。
 君の時代にあるできるだけ画面の大きい液晶ペンタブレットを買ってほしい。)

正直言って、液晶ペンタブレットを買うのは一番しんどいと思う。ぶっちゃけ高い
でも買う価値は十分にある。長い付き合いになるから結果的に元はとれる。バイトして買うんだ。

電気屋で初めて液晶ペンタブレットを試した時の感動が忘れられない
手元で画面を見ながら直接ペンで描く感覚は、紙に描くイメージにすごく近い。
なおかつペイントツールを使うから紙に描くよりも自由度が高く感じる。最強のタッグ。

それまで板タブと呼ばれる平置きの画面が無いペンタブレットをずっと使っていたが、
私には圧倒的に液タブ(液晶ペンタブレット)の方が合っていた。
画面にそのまま描けるからワクワク感がすごい。描くのをやめられない。
PCの画面に資料を表示しながら、液晶タブで絵を描くマルチディスプレイ的なメリットもある。
タッチ機能もついてる。効率上がりまくり

画面サイズが大きい方がいい理由は、視野と体の動かし方に関係するからだ。
画面が小さいと顔を近づけて見ながら描くことが多くなり、姿勢が悪くなる。
絵を描くというのは手だけでなく、腕、肩、背中、腰まで使った運動だ。
姿勢が悪いと体の動きが悪くなり、線の引き方にも悪影響が出る。
そして画面が小さいと線を引くストロークが短くなり、伸びやかな線を引きにくくなる。
小さい画面の方が描きやすい人もいるだろうが、私の場合は画面が大きいことが最重要だ。
画面が大きければ体を引いて絵を全体で見ることができる。伸び伸びと自由に描けるんだ。
Cintiq Pro 24は画面サイズ的にも性能的にも一番バランスのとれたモデルだと思う。

どうしても価格的に難しいなら、エントリーモデルCintiq 16でもいい。


画面サイズはほどほどでコスパがいい。楽しく絵を描くならこれでも十分に活躍するはずだ。

ただし「Pro」とついてないモデルはタッチ機能が無く、色域カバー率がやや低い。
印刷の色表現にこだわりたい場合はProのモデルがいい。
ちなみに現代ではCintiq Pro 32っていうクソデカサイズも存在する。やばい。
そこまでがんばらなくてもいいと思う

海外製の安い液晶ペンタブレットも売ってるが、
これについては使ったことがないので安易におすすめできない。性能に当たり外れがあるらしい。
日本企業のWacomのCintiqシリーズが現状で信頼できるベストな液晶ペンタブレットだと思う。
もうこれが無いとデジタルで描けない。それくらい愛用してる。

最後の念押し

脳の右側で描け
CLIP STUDIO PAINT EX
液晶ペンタブレット Wacom Cintiq Pro 24

いいから早く買いなさい。過去の自分よ。絵を描くのが好きなら、もっと上手くなりたいなら。
この3つを初心者の頃から装備できていたら、もっと早くここまで来れたはずだ。
もっと先にも行ってたはずだ。きっと。

これらを買う一番のメリットは「絵を描くことにさらに夢中になれる」こと。だから上達する。
他にも上達に重要だったものはいくつもあるが、上記の3つが無いと始まらない。
何で早く買わなかったんだと後悔するぞ。

ただ、過去にあるクリスタや液タブの性能は現代より低いかもしれない。日進月歩だ。
現代に生きてる人は幸せだ。こんなに性能の良いものを初めから買えるんだから。

過去の自分よ。がんばれ。描き続けろ。私は今も描き続けてるぞ。楽しいぞ。最高だ。じゃあな。

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